りらのひとりごと

機械学習とかCSとかする女子大生のブログ

卒論提出前にチェックすることまとめ

遅ればせながらあけましておめでとうございます!

私は現在卒論生なので卒論を書いています.

私の研究室では年内に研究室内提出があり(100%出し切るように!と指示されています),12月はかなりしんどかったのですが,そのおかげで年末年始は比較的心おだやかに過ごすことができました.

私がのんびりしている間に先生方は全員分の修論・卒論を丁寧に添削してくださっていて(本当に本当にありがとうございます!!!)提出まで3週間ほど残して添削していただいた自分の論文が返ってきました.

するとどうでしょう,自分で確認できたはずのところがたくさん指摘されているではないですか!お忙しい中わざわざ時間を割いて見てくださったのに,論文の本質的ではない部分を指摘させてしまうのは申し訳なさすぎる...!ということで,指摘されたところや提出前に気をつけたところをまとめようと思い立ちました.

自分の忘備録でもありますが,同じく悔しい思いをする人が1人でも減ったら嬉しいです.

前提条件

卒論と言っても学部や学科,分野によっても大きく異なると思うので,まずは私が卒論を執筆している環境を書いておきます.あくまで私の学科や研究室内の話なので,当てはまらないものもあると思います.参考程度に.

卒論はLaTeXで書いています.理系だったらみんなTeXで書いてるものなんですかね?(偏見だったらすみません)

前までTeXShop使ってlocalでちまちまコンパイルするスタイルだったのですが,MacのOSのバージョン上げたら卒論テンプレートのコンパイルがうまくいかなくなってしまい,試しにOverleafを使い始めたら動いたのでこれを使っています.消極的な理由で使い始めたOverleafですが,これがものすっごく使いやすくて,もう元の環境には戻れません.ありがとうOverleaf.編集すると自動的にコンパイルされて即時にどんな状態か確認できますし,コマンドや参考文献などの補完をしてくれるのが大きいですね.特に参考文献!

www.overleaf.com

余談ですが,卒論の画像を足しすぎて容量オーバーになってしまい,困った時にOverleafに問い合わせてみたことがありました.そうしたらメールを送った5分後くらいに返信が来たんですよね.その後のやり取りでもメールの返信はとっても早いし説明が丁寧だし,好感度とても上がりました.

容量問題については,画像のepsファイルをpdfで保存し直して使用したら大幅に必要な容量が減り,事無きを得ました.pdfの余白が気に入らないときはpdfcropでいい感じにトリミングできるよ.

 

チェック項目まとめ

さあここからが本題.卒論チェック項目をざっとまとめていきます.当たり前のことばかりですが,つい忘れてしまうので,見直しに.

 

章・節・項は適切に使われているか?

labelコマンドを使って,「〜章ではこんな話をしました」って言う時ありますよね.\chapterは章,\sectionは節,\subsectionは項で統一します.

例)3章,1.2節,2.5.3項

 

 ??になっているところはないか?

特に参考文献の参照で多く出現します.参考文献や図,表などの参照先が切れている状況.これがあるとダサい.

 

図,表の表記は統一されているか?

図のキャプションが「図1.2 XXの模式図」のようになっていれば文章中も「図1.2では〜」と書く.「Fig.1.2 XXの模式図」のようになっていれば文章中も「Fig.1.2では〜」と書く.表・Tableも同じ.使っているテンプレートによると思います.

 

触れていない表や図はないか?

表示した表や図は文章中で必ず触れます.だってせっかく表示してるのに「これ何?」ってなったら悲しいもん.

 

文章中の数式や変数は数式モードで書かれているか?

文章中の数式や変数は,数式モードで書きます.

例)そのまま:n,数式モード:\(n\)

 

数式上の関数はコマンドを使っているか?

sin, cos, logなどは数式の中でそのままのアルファベットでも書けますが,きちんとコマンドを使います.

例)そのまま:cos,コマンド: \cos

 

参考文献の参照の前には半角空けてあるか?

例)誤:りら[1]によると

  正:りら [1]によると

 

数字は全て半角になっているか?

日本語で論文を書いていると,しばしば日本語入力で数字を書く場面が登場します.このとき全角が登場することがありますが,半角で統一します.

例)誤:被験者は5人 正:被験者は5人

 

漢数字と数字は統一されているか?

どちらでもいい気がしますが,統一されていないのはNG.

例)一つ目 or 1つ目

 

スペルミスがないか?

英語の単語や漢字の変換ミスがないか.

例)誤:清純相関分析 正:正準相関分析

 

文章の主語と述語がきちんと対応しているか?

文章を書くことに慣れていないと,主語を飛ばしたり,文の最初と最後のつじつまが合わない事象が発生します.ニホンゴムズカシイ.

 

参考文献の情報は適切か?

全ての参考文献のチェックをするのは結構大変ですが,重要です.情報に過不足がないか確認します.このページで牛久先生がめっちゃ親切に教えてくれてます.

 

とりあえず思いついたことをばっと書き出しましたが,こんなところでしょうか.これは違う!とかこれ忘れてるよ!とかあれば教えてください.私も思いつき次第追加しようと思います.

Google STEP教育プログラムでエンジニアインターンした話

こんにちは.りらです.

この記事は情報系を勉強する女子大生 Advent Calendar 2017 - Qiitaの19日目として書かれています.

今回はGoogleのSTEPインターンのお話をしようと思います.私は去年と今年の二回参加しており,去年はChrome Browserチーム,今年はGoogle Translateチームに配属されていました.

STEPインターンに参加するまでのお話は後輩のこの記事で詳しく説明してくれているので,ぜひ参考にしてください.

STEP教育プログラムってなに?

Googleによる,女性や障がいを持つ方などエンジニアリングの世界で人数が少ない人たちのための教育プログラムです.エンジニアリングの知識がそこまでなくても,プログラミングを少しかじったくらいの子たちが成長できるように手伝うことで,STEP出身者がいろんなところで活躍できたらいいなという趣旨のものです.プログラムの概要をまとめた動画があるので,雰囲気はこれで分かると思います.


Google STEP 教育プログラム

STEPプログラムは二段階に分かれています.

  1. Developmentコース
  2. 長期有給インターン

Developmentコースでは,5~7月の毎週金曜日5~8時にGoogleオフィスに集まってエンジニアさんたちによる授業を受けます.毎週授業のテーマに沿った宿題が出て,世界の第一線で働いているエンジニアさんたちがコードの添削をしてくれます.授業のあとは夕食が用意されていて,みんなで仲良く食べることができます.

後半の長期有給インターンには,Developmentコースの参加者の中から面接を突破した人が進むことができます.期間はだいたい2ヶ月くらいで,大学のカリキュラムを考えると8~9月に参加する人が多いです.基本的に自分の都合に合わせて日程は決められます.

ちなみに最近のSTEP教育プログラムには,最近オンラインコースというのが発足して,YouTube情報科学に関する動画を公開しています.私もちょこっと出ています(宣伝).


10分でわかる情報科学:グーグル翻訳


10分でわかる情報科学:情報科学はなぜ重要なのか


10分でわかる情報科学:検索エンジンの仕組み


10分でわかる情報科学:ソフトウェア エンジニアとQ&A

STEPに参加したきっかけ

去年の春休みのこと.私は大学二年生から三年生になるところでした.何となくインターンとかしてみたいなー何かないかなーと思い,探してみたことがありました.元来ミーハー気質な私は,Googleってなんかかっこいいじゃん!オフィスとか潜入してみたい!と思い,「Google intern」でググってみました.

すぐ見つかったソフトウェアエンジニアインターンはすでにスキルを持った人たち向けで難しそうでしたが,そのあとSTEP教育コースというのを見つけました.「主に学部生向けの情報科学教育コース」.これだ!これなら私でもいけるかもしれない!とダメ元で応募を決意したのでした.

それまでに私が学んでいたプログラミングは,大学の授業で習ったC言語の基本だけでした.

インターンに進むまで

Developmentコースの途中くらいから,長期有給インターンの話が出るようになります.具体的には,インターン希望者は全員コーディング面接を受けます.インターンに進む人を選ぶ基準は,この面接とDevelopmentコースの成績や頑張りを総合しているっぽい?です.詳しくは知りません.

Developmentコースには優秀でコードがバリバリ書ける人たちがたくさんいたので,私なんて絶対無理だーと思っていたのですが,運良くインターンに進むことができました.自分のスキルが周りより優れていたとはあまり思えないので,毎週の宿題とかについて質問したり,自分なりにかなり頑張っていたからかな?と思います.

したがってSTEP出身のインターンは通常のソフトウェアエンジニアインターンに比べて敷居の低いインターンという位置付けになるかと思います.

インターン一年目〜Chrome Browser〜 

スペックの低いMacを使っていた私はChromeが重すぎて当時Firefoxユーザーでしたが,Chrome Browserチームに配属されました.去年の話です.

インターン生は全員Hostと呼ばれるメンターさんのもとで机を並べて働くことになります.インターン始めた頃の私は,大規模なコードのプログラミングなんて全くやったことがなく,

  • C++なんて書いたことありましぇーん
  • エディタどれにしよう.Emacsがおすすめですか.へー

という状態でかなりちんぷんかんぷんでした.しかし幸いなことにメンターさんをはじめとするチームのメンバーの方々がものすごく面倒見が良く,多大なる時間を割いて基本的なこと(ターミナルのコマンドやEmacsキーバインドとか笑)から日々丁寧に教えてくれました.(今から思うと頭が上がらなすぎる....!)

困った時にチャットを送るとすぐに返事がきて教えてくれたり,質問してもいないのに「困ったことない?」って聞いてくれたり.なかなか質問する勇気が出ない時に「インターンは質問するのが仕事だから」と言ってもらえたのはかなり心の支えになりました.

STEPインターンはメンターさんと毎週30分の面談をすることになっていて,プロジェクトの話から,全般的に困っていることやこうしてほしいこと,さらにはキャリアやこれからのことについてなんでも相談に乗ってくれます.さらに自分が最近思っていることを話したり,自分のパフォーマンスについてフィードバックをもらったりしました.メンターさんが常にサポート態勢でいてくれるのは本当に助かりました.

プロジェクト

Chromeインターンのいいところは,オープンソースなのでプロジェクトのお話ができることです!ほかのチームだと通常社外秘なのでお話しできません.

私のプロジェクトは,Java Scriptで書かれているV8と,C++で書かれているblinkをつなぐC++の「bindings」というのがあって,Callback関数のbindingsはそれまで手で書かれていましたが,それを自動生成しよう!というものでした.具体的には,WebIDLで書かれたコードから,PythonのCode Generatorを用いてC++のbindingsを生成します(図参照).今まで3500行くらいのC++で書いていたものが,35行のWebIDLで生成できてしまうのです!すごーい!

これによって人間が書かなければいけないコードの量が大幅に減りますし,ミスも減ってデバッグもしやすくなるので,大変インパクトのあるプロジェクトでした.

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          ↓↓↓

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Chromeの仕組みは(歴史的な経緯もあり)かなり複雑で,理解するのに時間を要しましたが,Chromeの中のCode Generatorを触るというレアな経験かつインパクトのあるプロジェクトができて,やりがいがありましたし,面白かったです.

インターンの生活

基本的にフルタイム勤務なので,朝から夕方まで普通の社員さんたちと同じように働くことになります.有名なGoogleの楽しい職場環境について.

社食

有名ですね.とても美味しいです.Googleオフィスの中でも東京オフィスは特に美味しいらしく,マウンテンビューの本社からきた人もこっちは素晴らしいと言っていました.社食は三つあって,

  1. スタンダードな社食.たまにお寿司が出る.
  2. インターナショナルな社食.毎日違う国の料理が出る.
  3. 本格的な日本食の社食.お刺身とか出る.

があります.主に三つ目の社食に通っていましたが,その日のメニューを見て今日はここに行こう!という楽しみもあります.「入社3ヶ月でめっちゃ体重増える」というのがGoogleあるあるらしいです笑

さらにスタバみたいなコーヒースタンドもあって,バリスタさんが美味しい飲み物を作ってくれます.私はいつもソイラテを注文していましたが,ある社員さんは「トニックレモネード」がおすすめと言っていました.普通のレモネードに入っている炭酸水をトニックウォーターに変えたものです(たぶん).おいしかったので,オフィスに行く機会がある方はぜひお試しあれ.

小腹がすいた時は

職場フロアの数カ所にスナックやいろんな飲み物が置いてあります.私はついつい食べすぎてしまう人間なので,いつも黒烏龍茶を飲んでかすかな抵抗をしていました.自分でカフェラテを作れるバリスタマシーン(かなり高いらしい)もありました.

また,お金を入れずに飲み物が出てくる自動販売機があって,珍しいのでテンションが上がったりしました.

ゲームルーム

これも有名なのではないでしょうか.スプラトゥーンや無数のボードゲームビートマニアなどがあります.煮詰まった時には息抜きに寄ってリフレッシュできます.また,卓球台やビリヤード台もあって頻繁に熱い戦いが繰り広げられています.

疲れた時は

マッサージが受けられます.指圧やオイルマッサージなど複数の選択肢があります.これは基本的に有料ですが,度々マッサージポイントがもらえるので,それを使えば無料です.

また,オフィスフロアにはお昼寝ルームやマッサージチェアもあるので,ちょっと疲れた時には寄ってリフレッシュできます.

運動したい時は

社内にジムはないですが,外にあるジムと会社が契約していて,社員やインターンは無料でジムに通うことができます.普通にジムに通うとものすごく高いので,ありがたいですね.私は食べすぎた分を消化するべくたまに通ったりしていました.

また,社内のクラブも豊富です.例えば週一でヨガの先生を呼んでヨガ教室を開いたりしていて,時間がある時はたまに参加していました. 

 

こうして見てくると,恐るべきGoogleの職場環境.快適に過ごしてもらうための努力を惜しまないですね.インターン生も同じように享受できるのでかなり楽しめました.

社内イベント

インターン期間中にいろんなイベントに参加させてもらいました.

TGIF

Google社内では,毎週金曜日の午後5時からはTGIF(Thanks, God. It's Friday!)というイベントがあります.要するにアルコールありの夕飯という感じなのですが,同じ時間にオフィスにいる多くの人が一斉に集まっており,違うフロアや職種の人と友達になったり,情報交換をする社交の場になっています.照明がちょっと暗くなっていたり,DJ好きの社員さんたちがダンスミュージックを流していたりして,なんとなく外資企業っぽい感じを味わうことができます(雑)

社内プレゼン大会

インターンがあと二週間くらいという時に,この年のインターンは全員社内プレゼン大会にて自分のプロジェクトを発表しました.Google Japanの大部分のエンジニアの前で英語プレゼン...チームの人の力も借りて入念に準備しましたし,たったの5分間でしたが,かなり緊張しました.(チームの人の悪ノリで頭のおかしい自己紹介をしたところ,大ウケだった)(そのおかげ?せい?で後々「あのプレゼンの子ね!」とたくさんの人に覚えていただいていた)

 

そのほかにもBBQ大会があったり,インターンでディズニーに行ったり,歓迎会&送別会でスイーツを食べに行ったり,とにかく盛りだくさんで楽しいイベントが盛りだくさんでした.

なんだかこうして書いているとずっと遊んでいたように見えますが,ちゃんと仕事はしてましたよ!笑

インターン二年目〜Google Translate〜 

去年のインターンが終わる頃に今後どうするかみたいな質問が来て,来年もインターンとして戻ってきたいという希望をしたら,今年もインターンに参加できることになりました.もちろんインターンとして戻って来るための審査はあったらしいです.今年はいまアツいGoogle Translateチームでした.

自分の研究で機械学習に触れていることもあって,Google Translateのプロジェクトは興味深いことが多く,このチームでインターンできたのはとってもラッキーでした.内容は言えませんが,メンターさんがくれたプロジェクトは面白くかつチャレンジングなものでした.

去年と大きく違ったこと

主に

  • プロジェクトのレベルとメンターへの依存度
  • 英語が必要な環境

だったように思います.去年は全ての仕事に関して手取り足取りだったのですが,今年はなるべく自分で解決するように努力して,だめだわかんなーいとなったらメンターさんに質問する,という形にしていました.また,去年のメンターさんは日本人の方だったのですが,今年のメンターさんはアメリカ人の方でした.インターン期間中メンターさんと話す機会がもっとも多いので,かなり英語力が上がった気がします.インターンが終わった時のフィードバックで,コミュニケーションは問題なかったと言ってもらえたのはとっても嬉しかったです.

去年にはなかった出来事としては,メンターさんが途中一週間アメリカに出張に行っていたことですね.チームの性質にもよりますが,私のプロジェクト内容をよく把握しているのが主にメンターさんだったので,質問をした時の返信が朝と夜しかこなくて日中悶々とする日々が続いたのが結構しんどかったです.インターンは社員さんにパフォーマンスを評価されて次に進めるか(次のインターンや就職など)が決まるという性質上,プロジェクトを終わらせなければというプレッシャーも大きかったと思います.その後メンターさんが帰って来た時,「全然プロジェクト進まないんだけど!!!!」と思っていることを正直にぶつけたら,「そんなことないよ〜大丈夫だよ〜」と励ましてくれたので無事持ち直せました.この時ストレスが溜まって機嫌良く過ごせなかったのは私の余裕のなさゆえなので,この辺は反省点かなと思います.

さらに去年は夏休みだったので学校のことは気にせずに過ごせましたが,今年は卒論生なので授業こそないものの,研究室にも同時に顔出す必要があったのも苦労しました.物理的に研究室にいなければならない時間とインターンの業務時間が被っていたので,先生と相談したり,メンターさんと相談したりしてうまい方法を探すのに労力を要しました.私は不器用なのでうまくどっちもやりこなすことができず,最終的にインターンを優先することになりましたが,やはり一つに集中できる環境でないと大変だなと痛感しました.

こう見るとなんだかつらいことばっかりのように見えますが,プロジェクトはインターン最終日のTGIFの10分前に完全に動いたことを確認し,思わず泣き崩れるという感動的な最後を迎えたのでした.めちゃめちゃ嬉しかった.

今年参加した社内イベント

今年もいろいろ遊んでもらいました.

チームオフサイト

Translateチームを含むエンジニアチームでオフサイトに行きました.いわゆる社員旅行みたいなものです.ここでいろんな人に社員さんを紹介してもらったりして,たくさんの方に仲良くしてもらいました.上下関係なくみんなでフランクに話したり,面白い話を聞いたりして,夜まで楽しく過ごしました.合宿みたい.

社内卓球大会

Google Japan全体の卓球大会があり,ど素人ですがノリで参加しました.案の定グループリーグ下位で敗退しました.みんなガチ勢でした.でも楽しかったですし参加賞で特製卓球ボールもらえました.

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ハロウィン

インターン最終日が社内ハロウィンの日でした.私は仕事が切羽詰まっていたので何も仮装しませんでしたが,す,す,すごかったです.みんな個性豊かでした笑

2回のインターンを経て思ったこと

Googleの中にいて見聞きし体験したものの中から,印象的だったポイントをお話しします.

まず一つ目は,圧倒的にフレキシブルな職場環境.朝8時に来て17時に帰る人もいれば,15時に来て終電で帰る人もいて,そのあまりの自由さにかなり驚きました.さらに産休や育休をとる文化が広まっていて,男性も育休を取るのが普通なのがすごくいいなと思いました.また,個人的な事情により仕事を減らして働くことが認められており,子どもがまだ小さい忙しいママさんなどは,仕事を6割や8割にして家庭との両立に無理のないようにしていたりしました.もちろんリモートワークをしている人もたくさんいました.ここまで自由なのはエンジニアだからかもしれません.

二つ目は,社内におけるエンジニアの立ち位置について.チームの人に紹介していただいたりして,エンジニア以外の社員さんたちとお話しする機会が何度かありました.とても印象的だったのは,彼らが口をそろえて「エンジニアの人たちには,純粋にプロダクトのことだけ考えていてほしい.お金のことはまかせて!」と言っており,一方エンジニアの人たちは,「セールスの人とかが頑張ってくれているから(お金にならないかもしれないけど)こんな自由に仕事をさせてもらえている」と言っていたことです.これはお互いの揺るぎない信頼感に基づく発言だなと思いましたし,エンジニアの職場としてとても良い場所だなと感じました.さらに,Googleが「お金にならないかもしれないけど,社会的にするべきこと・正しいこと」に挑戦し続けることができる大きな要因なのかもしれないと思いました.

 

ふう,大変長くなりました. 記事を分けるべきだったかもしれません.

以上,ミーハーをきっかけに気づいたらインターンの機会をいただいていたありがたいお話でした.言いたいことは,「ダメ元でもとりあえず出してみるって大事」です.何らかの参考になりますように.

Google Women Techmakers Scholarshipってなあに?

こんにちは,りらです.

この記事は情報系を勉強する女子大生 Advent Calendar 2017 - Qiitaの10日目として書かれています.これを機にノリでブログを開設してみました.よろしくです.

さて,今回は表題のとおりGoogle Women Techmakers Scholarshipのお話をします.私は今年の奨学生で,とっても良い経験だったので,その経験をシェアしたいと思います.毎年スケジュールや内容は変わるみたいであくまで私自身の経験ですが,何かの参考になれば幸いです.

Google Women Techmakers Scholarshipとは?


まず, Google Women Techmakersとは,ホームページによると

Google's Women Techmakers program provides visibility, community, and resources for women in technology. 

とあります.Googleが主催する,テクノロジー分野の女性向けのコミュニティといったところでしょうか.テクノロジー分野に所属していたり,興味のある女性は誰でも参加できます.日本だと女性が極端に少ないテクノロジー分野ですが,ここには世界中の様々な分野の女性が所属していて,技術やキャリアなどについて相談したりできる大変ありがたいコミュニティです. 

このGoogle Women Techmakers(通称WTM)が行なっているプログラムの一つが,Google Women Techmakers Scholarshipです!Scholarship(奨学金)なのでとりあえずお金がもらえます!(やったー)

個人的な所感ですが,この奨学金には,奨学生がこれからのテクノロジー分野を引っ張っていく女性のロールモデルになるきっかけになってほしい,といった願いが込められているような気がしています.

奨学金の応募方法や応募資格,応募するにあたってのアドバイスは同じく今年の奨学生であるあかりさんが記事にしてくれるらしいので,ここでは大幅に割愛します.

さて,ここからが重要です.

無事奨学生に選ばれたとき,こんな連絡がきました.

As a scholar studying in Japan, you will be receiving a scholarship and an invitation to the Scholars’ Retreat on August 29th - September 1st hosted by Googlers at Campus Seoul, Korea!
(日本の奨学生として,奨学金がもらえて,8月29日~9月1日に韓国のGoogleで行われる奨学生の集まりに招待されるよ!)

んんん?Retreat?なにそれ??

応募するときはなんかお金がもらえそう!というモチベーションだったのでこんなのがあるなんて全く知らなかったのですが(小声),どうやら韓国に連れて行ってもらえるらしいのです!タダで韓国に行ける〜ということで二つ返事で参加することにしました. 

ここからが私の素晴らしい経験の始まりです.とはいえ,この時の私は「Googleが無料で韓国に連れてってくれるイベント」としか思っていませんでした.

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APAC Women Techmakers Scholars' Retreat 〜行く前編〜

まず,「APAC」ってなんやという疑問にお答えすることにします.説明を飛ばしていましたが,応募時に応募先が

  • North America
  • Europe, the Middle East and Africa
  • Asia Pacific

の三つに分かれていました.日本はAsia Pacificに含まれるのでここから応募したわけです.したがってこのRetreatはAPAC(Asia Pacific)用のものということになります.

さて,出発が近づくにつれていろんな連絡が流れてきました.関係者だけが閲覧できるウェブサイトがあって,そこには

  • 滞在するホテルはソウルの高級ホテル(!)
  • 参加する奨学生一覧
  • 参加するGoogler(Google社員)の一覧
  • Retreatの予定表
  • 空港からホテルに行くバス停までの道のり(超親切)

など必要な情報が丁寧に書いてありました.もちろん飛行機も取ってくれました.

また,Facebookグループ作ったから入ってね!という連絡も来て,(そこはGoogleプロダクト使わないんだ笑)とかいうツッコミはさておき,コミュ力高めの人たちは

"Hey girls! My name is XXX. Really looking forward to seeing you!"

みたいな投稿をしたりしてました.

さらにホテルでのルームメイトも事前に知らされていて,皆ルームメイトは別の国からの奨学生になるように考慮されていました.

さあ出発です!

APAC Women Techmakers Scholars' Retreat 〜0日目〜

情報系っぽく0日目から数えましょう.

たまたま前から知り合いだった数人以外全く知らない人たちに会いに行くのと,1人で海外に行くのは初めてだったので,不安とわくわくが半々の気持ちで日本を旅立ちました.

たまたま飛行機で隣に座っていた子が同じく奨学生だったというサプライズもありつつ,ホテルにチェックインして素敵な部屋で少しゴロゴロした後,ディナーの時間になりました.ホテルのロビーに行ってみると,そこにいたのはいろんな国から来た奨学生たちでした.その数なんと,Asia Pacificの13ヶ国から集まった70人です!!

13ヶ国とは,オーストラリア,バングラデシュ,中国,香港,インド,日本,ニュージーランドパキスタン,フィリピン,韓国,シンガポールスリランカ,台湾.

しかも,今シンガポールに留学中のアメリカ人とか日本に留学中のブルガリア人とか,留学中で参加している人も多く,国籍でいうともっとたくさんの国から集まっていました.

特にインド人やバングラデシュ人には私は今まで全く会ったことがなく,とても新鮮でした.

服装も顔も,話し方も,全然違うけれど,テクノロジー分野で学ぶAPACの女の子という共通点がある子たち.

日本では味わったことのないDiversity(多様性)のすごさに圧倒されつつ,ディナーになりました.ディナーを食べ終わった頃にGooglerが言い出したことは,

"Let's do KARAOKE!!"

最初は勇気のある数人しか歌いたがらなかったのに,だんだんみんな歌いたくなって来て,しまいにはテーブルで聴いている人よりカラオケ順番待ちの方が多くなるくらいになりました笑

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最後の一曲は韓国のGooglerがかの有名な江南スタイルを踊ってくれるサプライズ.みんなも一緒に踊って大盛り上がりでした.

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そんな最初から刺激強めな0日目.メインのプログラムは翌日からです.

APAC Women Techmakers Scholars' Retreat 〜1日目〜

朝はホテルのロビーで集合して,バスでGoogleオフィスに向かいます. オフィスに着いてから最初にやることは,朝ごはんを食べること!朝ごはんは社食ではなく,ケータリングでした.

朝ごはんを食べたら,毎朝アイスブレイクの時間がちょこっとあって,そこではK-POP大好きなGooglerが可愛いダンスを教えてくれました.

この後は毎日様々なセッションが用意されています.この日はGooglerのパネルディスカッションがあったり,チームに分かれて自分の成功体験・失敗体験をシェアするセッションがあったりしました.

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その中でも特に印象に残ったのは次のセッションです.

CS Unplugged

「CS Unplugged」は,「ケーブルを繋がないコンピューターサイエンス」つまり「コンピューターを使わないコンピューターサイエンス」のこと.コンピューターサイエンスの基本的な考え方ってコンピューターがなくても学べるよね!という企画です.コンピューターを使うとどうしても難しくなってしまうのですが,基本的な考え方とかなら小学生くらいの子にも教えられますよね.

このセッションでは,どういう企画なのか聞いた後に,3人1組になって紙飛行機飛ばし合戦を行いました.1人が紙飛行機飛ばす係で,後2人が紙飛行機を折る係.床に線が2本引いてあって,片方の線から投げてもう一方まで飛ばせたら1ポイントゲットで,時間内に一番多くポイントゲットしたチームの勝ちです.みんな必死(笑)になって折ったり投げたり,熱い戦いになりました.

ここでコンピューターサイエンスがどう関係してくるかというと,紙飛行機を折るにあたって,

  • 折る回数はなるべく少ないほうがいい
  • 簡単に折れるほうがいい
  • よく飛ぶ紙飛行機がいい

などなど,勝つための工夫をするには自然と折る手順を最適化する必要が出てきます.これってコンピューターサイエンスに必要な考え方だよね!というお話です.

楽しくてかつ実は頭を使って勉強になる,そんなセッションでした.

 

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1日目のセッションが終わった後は,みんなでディナーへ.毎日素敵な韓国料理のお店に連れて行ってもらいました〜

APAC Women Techmakers Scholars' Retreat 〜2日目〜

この日はGoogleではインターンシップや教育プログラムがこんなのがあるよ〜といった紹介や,WTMのメンバーとしてGoogleはこんなサポートをするよ〜といったお話がありました.

またGoogleが運営しているプログラミングコンテストであるCodeJamの紹介もあり,実際にその場でコンテストを行ったりしました!これもまた熱い戦い.

code.google.com

この日の印象に残ったセッションは次のものですね.

先輩奨学生のお話

今回のRetreatには,以前奨学生だった先輩方が何人か参加してくれていました.その中でも日本からの奨学生だったゆずさんのお話がとっても印象的でした.

WTMに参加するに当たって,自分はここにいるのに値しないのではないか,私がロールモデルになんてなれるのだろうかと思っていました.けれどそうではなく「私がロールモデルなんだ.私がロールモデルにならなければならないんだ」と気づいたんです.そこで,できることから始めようと思い,女性エンジニアの生の声を聞いて身近に感じてもらえれば,とPodcastを始めました.今ではたくさんの人が聴いてくれて,大きな反響を得ています.

にゃにゃにゃラジオ

にゃにゃにゃラジオ

  • ゆずちんさん(@rubberyuzu)
  • テクノロジー
  • ¥0

私もWTMに参加した時は,こんなところにきて場違いではないだろうかと思っていました.しかし,以前は私と同じように思っていた歳の近い先輩が行動を起こしているのを見ると,私にもできるかも,いや頑張らなきゃなと思ったのでした.

"I AM a role model. I SHOULD BE a role model."

"Just start. Quantity is more important than quality. If you continue to do it, quality follows."

といった力強い言葉,かっこいいですね.

 

私は都合によりみんなより1日早く帰宅しなければならず,この日の夜が私の韓国最終夜でした.たまたまディナーの後に一緒に遊んでいた友達がそれを気遣ってくれて,楽しい所に行こう!とみんなで一緒に韓国のスパに潜入しました!スパにはたくさんのお風呂とサウナがあり,つい数日前に会ったばっかりの友達ときゃっきゃ言いながら深夜まで遊んだのはとってもいい思い出です.

APAC Women Techmakers Scholars' Retreat 〜3日目〜

あっという間に早くも最終日です.

この日はあまりセッションはなく,Googlerによる模擬面接や履歴書の書き方のセッションのみでした.

そこからWTMのTシャツをもらってみんなで記念撮影.みんなとってもいい顔してる!

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そのあとはソウル観光!それもただのソウル観光ではありません.ソウルの観光名所やアクティビティ一覧を渡されて,そこにはそれぞれにポイントが付いています.チームに分かれてポイントを獲得し,一番ポイントが多かったチームの勝ち!というもの.どうやってポイント獲得を確認するかというと,自撮り棒で撮ったチーム全員が入っている写真を,付き添いのGooglerにメールを送ってもらうという形式です.結構本格的.アクティビティは,

  • トッポギを食べる
  • お昼ご飯を食べる
  • 電車・バスに乗る

とかだった気がします.私のチームは,写真を撮るたびに知らない人に話しかけて,「一緒に写真撮ってください!!」とお願いするというなかなかクレイジーなことをやっておりました笑

写真を撮ってくれた人が途中までバスの案内をしてくれたり,電車で寝ていたおじいさんが快く一緒に写真を撮ってくれたり,ソウルの街ゆく人々の優しさに触れることができました.

私はここでみんなとお別れで,後ろ髪を引かれながら帰路につきました.

Retreatで得たもの

ここまでいろいろなアクティビティや経験のお話をしてきましたが,私にとって一番大きかったのは,ずばり「奨学生の仲間たち」です.

日本の大学にいるとやはり女性は少ないなと思う機会はまだまだ多いです.その中で彼女たちと出会って数日間一緒に過ごして,私にはこんなに優秀で心があたたかくてエネルギッシュな仲間がたくさんいるんだということがとても感動的でした.

今回参加していた奨学生たちは,学部生・修士過程・博士課程と専門性も様々で,年齢も20代から40代まで,中には結婚してる人や子どもを連れて来ている人までいて,様々な人がいました.色々な境遇の彼女たちがそれぞれ自分の場所で頑張っている.私も負けてはいられませんし,こんな頼もしいことはありません.

Retreatの後も日本にくる機会があれば必ず連絡をくれて,すでに数人と日本で再会しています.これからもずっと機会があれば連絡とって会ったりするんだなと思うと,これは私の財産だなとしみじみ思います.

 

ここまで長々と読んでくださった方,ありがとうございます.今年の夏の素敵な経験を少しでもお伝えできていれば幸いです.

そしてテクノロジー分野の女性の学生のみなさま!!応募して損はないと思います.英作文書くのはちょっと大変ですがぜひ応募してみてください.